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うらまご/まごまご日記/まごっと/まごれびゅ/P-FUNK/maggot

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■2003/03/01 Sat■  雨降りだからお仕事でもしよう [長年日記]

 雨降りだからお仕事でもしよう。なんてするわけなくて趣味に走ってますですよ。図書館で借りてきた安井仲治の写真集をスキャンして、もちろん個人的に楽しむため。でもけっこう時間がかかってめんどくさい。20枚スキャンしたらもう肩凝りこりでイヤになってきた。
 スキャンしながら、きのうみた『都市とモードのビデオノート』の山本耀司のことばを思いだしてた。この 映画そのものはあまりおもしろくなくて?モノだったんだけど、山本耀司のしゃべることというのがインタレスティングだった。
 その一つに山本耀司の作る服が黒ばっかりというのは素材とフォルムの問題で、色を使うことによる意味付けを徹底的に排除する、と。あ、これって大道が『写真との対話』で「やはり僕は、日光の呵責のない光と影の世界が好きである。その、呵責のない鮮烈さを、もっともストレートに定着させてくれるのはどうしてもモノクロームの世界である。」というのと同じじゃないなんて思ってしまう。
 それでボク自身は最近何をして遊んでるかというと、この大道先生の真似っこばかりして、しかも似非大道もはなはだしくて、デジカメでぱしゃぱしゃとやって、そのうち交通事故やらかすかもなぁ、だって運転しながらシャッター切ってんだから、あぶない、あぶない(^◇^;) それでデジカメだから色がついてるんだけど、フォトショでグレースケールにしてしまって、コントラストいじったり、レベル調整したり、そうすると原画というか、元のデータが表してくるのと違うものになってくるから、それは剽窃じゃないか、アカンやないかと思ってもみたけれど、それはそれでいいのだ。自分がもっとも気に入った絵になればそれでいい。そうしてレベル調整などしてたら、元のデータでは見えて来なかったのが浮き上がってきて、すごくおもしろいのだよ。
 ton2がこないだ「デザインとアートのちがいは何?」なんてメールを唐突に携帯に送ってきて、何を言うとんのじゃ、そんなものオマエの専門だろうと思いながら、「銭になるのがデザインで、銭にならんのがアート」「モノ好きが道楽に銭を出すのがアート」とレスしてやった。レスしてから、アートとディレッタントの違いって何やねんやろと自分で思いだして、悩ましい。ひょっとしたら銭になってしまうのがアートだったりして、銭の花は白い…
 別になんだってエエわけちゃうんかいと開き直って、気の毒だねぇ、うちのページを見に来る人はと慮ってはみるけれど、きょうも自己満足に耽溺。
 というわけで、1枚目は、木曜の夜にいちばん咳がひどかったにも関わらず、にゃー様が「ライブやるから来てくれ、きょう」と唐突に電話してきた。なんでボクの周辺におる人間どもは唐突が好きなんだろ。それで行ってみたら、客なんて誰もおらずに内輪ばかり、にゃー様のバンドAVIDの前座(笑)に2つバンドが出ていたけれど、1つめはロックでたまらんからデジカメいじってたら写ってしまった(^_^ゞ でもデジカメだからすぐ液晶で見てみたら何かおもしろい。これいじったらもっとおもしろくなるだろうといじってみた。ジブン的に気に入ってる。
 2枚目は同じ三国ケ丘のFUZZの壁面で、これはグレースケールにしてみたけれど、この暗い赤の光が気に入ってたので、そのままRGBで残した。それでもちょっとだけいじったけどナ。山本耀司や森山大道にはなれないな(笑)
 それから3枚目はきのう空いてる時間に『写真との対話』読んでたら大道先生が、シャッター切ってる数というのは半端じゃないんだよね。それでもファッションフォトに比べればずっと少ないんだろうけれど。そしてすぐに影響、感化されるボクは車を運転しながらがしゃがしゃと半分こわれかけのデジカメで写しまくってみた。この場所は前から、きっとおもしろい絵になると思ってた。何がおもしろいのかようわからんけれど、とにかく何かボク的に気になる空間だったのね。マックに取り込んでみたら別にふつーにしか見えなかったんだけど、上に書いたように、グレースケールにしていじってたら見えてなかったものが見えてきてますますおもしろくなってきた。
 まぁ、そういうところだ。きょうのところはこれくらいでカンニンしといたろ。
 




 


■2003/03/06 Thu■  ツインタワーだぁぁ [長年日記]

 ここ数日ちょっと忙し。かといって仕事で忙しかったというわけでもなく、いちおう仕事は仕事でそつなく済ませてはいる。それ以上の仕事はしてない。これ当然のこと。

 月曜にその仕事のためにプリンターのインクリボンを買いに行った。インクリボンをさがしてたら、Cannonのプリンターが現品で安く出ていたので、思わず衝動買い。現品だったのでわからない程度だがうっすら汚れているらしく掃除するから10分ほど時間くれというので、ぶらぶら売り場を見てたら、スキャナーが安い。と、なると、もう我慢できなくて、スキャナーもつい。
 というわけで、確かにお仕事もあったのだけれど、ついついスキャナーとプリンターで遊んでしまう。今度のスキャナー(8000F)で、フイルムを取りこめるのだよ。ほんとはフイルムスキャナー欲しかったけれど、やっぱりあれは高い。どうせプリンターで出力するわけだし、たかがディレッタント。これでいいのだ。
 8000Fで取り込んでF890でプリントアウトした出来はどうよ。ほれ。って見せれるわけないじゃんか。それに普通紙しかなかったから、あんなもんちゃうでしょか。とりあえず、取り込んだのを見せてしまえ。
 でもまた例によってグレースケールにしてしまったし、大道風にレタッチしてるから、8000Fのフイルムスキャンの性能わからんね。
 92年12月、もう10年前のことなのだ(゜゜) ブルックリンまで地下鉄で行って、ブルックリン橋を渡ってマンハッタンへ戻ろうとしたときのこと。見てわかるだろうけれど、寒かった。そして真っ昼間なのに人通りがあまりなくてちょっとヤバいかなと思ってた。それに何といってもブルックリン橋はでかいのだ。歩いて渡るったって、その取り付きのポイントをさがして歩くにはヤバそうな空気がした。この橋の真下にユーメーな何とかカフェがあって、そこでお昼食べたのだけれど、確かこの正面のハドソン川に行き当たった右がそう。この通りでさえこの有り様なんだから、そこからちょっと外れると、ほんと観光客なんかいないしね、もっともボクらは観光客には見えないまでもやっぱり異邦人だったから。だいたいその何チャラカフェに観光客はイエローキャブ乗りつけるんだろ。歩いてやって来るのってボクらぐらい。
 再び地下鉄にもぐるのにもちょっと怖くて、やっと地下鉄に乗って動き出して一息つけた。怖い、怖いと思ってたらほんとに怖いんだけど、そのくせ、夜には地下鉄で125丁目、つまりハーレムまで行ったんだよなぁ。ハーレムの方が人がいる分、怖くなかったって。
 この写真(グレースケールに換える前)をモニターで眺めてたら、横でBが「その写真いいねぇ」と。なかなか鋭いじゃないの、まるで《陽子》だね。
 ところでもう気がついてるだろうけれど、きっちり写ってますねぇ。別の写真ではスキャンするまでわからなかったんだけれど、摩天楼の上をジェット機が飛んでます。

 


 


■2003/03/12 Wed■  今シーズンのスキーは... [長年日記]

 週末からぱぁ〜っと八方へスキー。10年前なら30日近くも滑ったというのに、今シーズンは年末と今回の2度だけ。それもちゃらちゃらちゃらちゃらと(^_^ゞ
 ボクはあまり酒を飲めるわけじゃないから、それでも以前は昼にビール飲んだりしてたけれど、やっぱり身のほど知って、お昼のビールも、ワインもやめてる。だって酔っぱらってぶっ飛んでしまうとヤバイでしょ。一緒に行くおっさんたちはもう昼にワインでできあがって、昼からの滑りはさっさとやめてしまうという有り様。でも2日目は昼からもがんがん滑ったなぁ。
 年のせいなのかなぁ、決して体力が落ちてるとは思ってないんだけれど、それでも太腿なんかパンパンよ。とくに今シーズンはみんなそろってカービングにしたから、滑るとなるとがんがん滑る。たぶん、去年よりもがんがん滑ってるはず。ときにウィスラーでの滑りやってるような気にもなるくらいびゅんびゅん行ってるから余計筋肉パンパンになるんだろうな。
 ついにきのう最終日の昼前には北尾根のリフト下、あそこはこぶがいびつに並んでいるので、つい無理に板をひねくり回してしまって、あっと気がついたら板が外れて、ずるずるずると滑落。やっとのことで止まって、さて外れた板は?と、探すと胸の下にあった。つまり斜面を板をひきずって滑り落ちてたのだ。おまけにビンディングがちょうど胸にあたって、その部分が痛い(∋_∈) しばらく雪の上でのたうち回りはしない。うううーっと痛みをこらえてた。やっとのことで板をはいてそこを滑り降りて、すぐ下の中斜面こぶに。はは、もう痛さなど忘れてバンバン行ったがな。でもさすがにノンストップはやめて真ん中で止まろうとしたときに、さっきの胸のところにビンビン響く。ふーっと一息ついて、さて、と滑り始めたら、ひとつこぶを回ったところでまたビンビン響く。あー、でもこれ最後だと思って、そこから下はまたバンバンまっすぐラインを。ふーっ。
 なあんて大袈裟なこと書いてみたった(笑) ひょっとしたら肋骨か、肋軟骨かいわしてるかも。どうにかなるもんでもないからほったぁる。打ち身なんかのときにはぬくめるのもアカンはずなのに、そのあと2時間近く風呂につかって、相変わらず無茶。でも笑うと痛い。そのうち治るだろ。

 写真? 行く直前にデジカメのメモリきれいい消去したのにきれいに忘れてった。これも年のせいかも。だから写真はない。せっかく大道先生よろしく、人に運転させてバシャバシャ撮ってやろうと思ってたのに。

 

 


■2003/03/15 Sat■  写真集出すぞぉ〜(笑) [長年日記]

 こないだからちょっと書きかけてはぽしゃっておる。別に義務じゃないからサ、こんなのどうでもいい。と、言いながら、ふっと書き始めてしまってるわけです。と、言いながらめんどくせえので、2日ほど前に書きかけたのの続きを

 100均でクリアフォルダー買うてきて、何をするかというと、決まってます。まごちゃん写真集を作るのだよ。もう富田林なアホですネ。
 そしてそのクリアファイルの表紙が透け透けシースルーになってるので、1ページ目が、ほれ、右の1枚目。なかなかインパクトあるでしょー。ラストが2枚目。う〜ん、遊んじゃってます。どう遊んでだと聞かれても、森山大道知ってる人が見たら、またまたぁ〜まご爺ったらぁと笑って許してばぁかなわたしを。
 それできょうも何枚かプリントアウトしてみた。ね、なんだか、いいじゃん、いいじゃん。これ実は、はじめ例によってフォトショでグレースケールにして大道先生風にアレにして、うんうんと自分一人で悦に入ってたら、横で見ていたBが、それはカラーのほうがいいんちゃう?というので、カラーでプリントアウトしてみた。をー、いいじゃん、いいじゃん、真ん中のひゅいっと入ってきてる緑がなんとも言えないいい色なんだねぇ。もちろんフォトショでレタッチしてますです。あ、これはアメ村だね。
 アメ村といえば、こないだヨシモトの裏手になんかもいたんだけど、きょうもおりました一眼レフおじちゃん。なんかしきりに構図を考え込んだりして、自由の女神を写してんだけど、そそ、さっきも次はどれプリントアウトしよかいなと、まったくもってアホでしょ。そのうち勝手に写真集出してたりして、どこまで、チューチューたこかいナ。でね、同じように構図考え込んだりして写した写真って、いまいちつまらなくて。あらよ、がしゃっが、いいねぇ。
 もう10年以上前に上高地に徹夜で走って行ったときのこと、河童橋に10人ほどアマチュアカメラマンらしきのが、揃いも揃って三脚立てて、朝日に光る岳沢を撮ろうとしてたんだよ。ああいう写真って写して何がおもろいのだと昔から思っていて、まぁ逆に彼らからすれば、汚いもんだとか、盗撮すれすれの写真写して何がオモロイんだとなるんだろうけど、トマソンや看板の延長したら当然行きつくべきところに行き着いてきたなって気がする。

浜のはしっこのほうが岩場になっててそこから日の出をおがんだほうがよさそうなのでそっちのほうへ歩き出した。そしたらおるねんねぇ、カメラ小僧。3脚構えて日の出を待ち受けてる。近くまで行ったら男2人に女2人、4Pカメラ小僧だった。どこ行ってもおるねんなぁ、たいそうにカメラ構えてんの。ああせんなええ写真写されへんねんやろか。まぁな、ボクなんかええ加減なもんね。あそこまでして写したいって気はないなぁ。もっと瞬間をとらえるほうがおもしろい。だって日の出なんて誰だって写してるわけだし、それが自分にとって、どんだけの意味もないような日の出の写真っておもろくないよ。写すためだけに写したという写真ね。ぼろくそやなぁ。そんな日の出の写真やったら、初めて明け方に家まで送り届けたあとにあがってきた朝日の写真を写したいよ。
 うちのお父が言うとったけど、写真ゆうのんは魚釣りみたいなもんで、朝と夕方の光がと。そんでもなぁ、自分にとって意味のない風景っておもろくない。まぁそんなんだから、意味のある風景を撮ってもたいした出来にはならんのだろうね(笑)
 確か、似たようなことをかつて書いたことがあったなぁとさがしたら、■98/03/14 Sat■だった。はは、もうリンク切っとるよ。ありゃこれはちょうど5年前じゃないの。場所は....もう秘密にしとこ。○○と初めて出会った日の朝のことじゃないの。
 ん?「初めて明け方に家まで送り届けたあとにあがってきた朝日」・・・うひゃー、何ですか、それ(^_^ゞ
 







 


■2003/03/17 Mon■  Į [長年日記]

 図書館で借りてきた『犬の時間』をやっと半分ばかりスキャン。スキャンしてたら、ほんと他に何もできなくなってしまう。確かにバックグラウンドでも動くことは動くのだが時間が倍以上もかかって何をやってんだか。かと言って、モニターのじりじりと進むバーをじっと眺めてるのもアホなので、そのすきにテキトーに読めるものをと『包茎亭日乗』をぱらぱらと開いたページを読む。だいたい開いたところを読み終わるころにスキャンも終了。300dpiでスキャンしてるからほんとのろ臭い。これでもほぼ最新のスキャナなんだから、文句は言えない。
「ところで写真てーのは、光撮るもんじゃなくて光撮るもんなのヨ」
 ふふ、こういうふうに日記にメモしとかないとすぐ忘れてしまうでしょ。ちなみにこれは天才アラーキーがフランシス・ジャコベッティを見に行っての感想。なんで「光と女を撮り続ける現代フランスの第一人者」の写真家が『続エマニエル夫人』の監督やったのかようわかりませんが、アラーキーが怒るのもなるへそヘルペス。
 メモというと、こないだ見たヴィム・ヴェンダース『都市とモードのビデオノート』の中で山本耀司がひっぱり出してきたのが、アウグスト・ザンダーの写真集で、あれいいよなぁ。あれでシャツのしわの入り方とかを見てるんだなと、あの映画はそういうとこのほうがおもしろかった。それですぐにamazonのウィッシュリストに入れてんだから金はなんぼあっても足りない。
 だからスキャンしてるのでございますよ。が、しかしこういうふうにスキャンしてみると、スライドショーにしたりして、お気楽に見れていい。写真集の質感もいいけれど、もったいなくて ? そういうところが貧乏人根性がしみついてますです ? 手にあぶらついてんじゃないかとか、がばっと開くのも惜しくて本棚に静かに眠ってたりする。
 きょうもスキャンしてると横からBが ? このごろよく人のしてることを覗き見してるのだよ ? 「森山大道の選ぶ場所ってかっこいいね」って、ん?ここがかっこいいのか?ゴミ箱撮ってんだぞ(^◇^;) でもかっこいいというのも変だけれど確かにかっこいい。すっかり二人して、そのような目になってしまっているから、きょうも車で信号待ちのときに、他人様の家の中を覗き見て、「あそこの窓から見える部屋、なかなか雰囲気あるよなぁ」「ドアのガラスに院長室とか書かれてあったりして」と勝手に想像をはりめぐらしてみて、やっぱり町に住んでいるとおもしろいことがいっぱいあっていいなぁ、まだまだ当分町を離れて暮らすなんてできそうもない。
 


■2003/03/21 Fri■  写真ノ方法 [長年日記]

  荒木経惟の『写真ノ方法』をぱらっと見たら、まだまともには読んでへんのだよねぇ、だいたい夜はぎりぎりまで起きていて、ふとんに入った瞬間に、おやすみ3秒。だからクルマ運転中に信号に止まったときに、最初のページだけ読んだのよ。そうすると、写真は服装なのだということ書いてあって、うんうん、さすが天才は言うことがちがう。偉い! つまり、いかにもボクはカメラマンですぉーというような格好が良くない。チョッキを着て、写真は写せないね、ははははは(アラーキー風高笑い)てなことを書いてあった。いまその『写真ノ方法』はクルマの中に置き去りにしてきたから、正確に引用はできひんのだが、これには思わずにんまりしてしまった。
 ところがそのチョッキカメラマンがきょう一心寺にばっちりおったのだヨ。それも本堂の欄干に一眼レフをかまえてんの。あぁ、あれはほんとみったくないんだから。イヤだ、イヤだ。たぶんニコンでしょ(冷笑) あまりにアホだから、必死にかまえてるところをフォーカスしてやった。後ろに連れの女らしいのが退屈そうにあらぬ方を眺めております。あ、あのね、大道先生でなくても、スナップは歩き回ってナンボってことぐらいボクでもわかる。奴にこんな写真は写せんでしょ。
 かと思えばカメラ屋おやじ。どんなんかというと、背中にカメラバック背負って、一眼レフ、あ、これもくっきりすっきりニコンですあります。あまりにちんどん屋然としてたので思わず近づいて行って隠し撮りしといてやった。いまその写真を見ながら書いてるのでありますが、頭には何ていうの、クルマ運転中でも携帯とれるやつ、イヤホンにマイクのついたの、あんたねぇ、ジャネットジャクソンじゃないんだから。そして右の肩にはカメラバックが3つほどぶらさがって、たしかデジビデも持って歩いてたような。総額100万子かかってんじゃないの。奥さん、あきれてんだろね。こういうのいますね、使いもせんのにあれこれ買うのだけが趣味っていうオヤジ。ん〜。この写真見てるとかの人にそっくりだワ。ゑっ、かの人ってもしかしてあの人?って心当たりのある人、メールちょうだい。送ってあげます。一緒に弄うぜ(←悪趣味)
 それで話を元に戻すと、写真は服装だという天才アラーキーのおことばというのはさもありなんで、考えてみれば、そういうことはとうい実践してるわけで、だからボクは銀座なんてとこにはほとんど行ったことがない。だからきょうも四天王寺さんから一心寺のあとは、飛田、山王、新世界と違和感ないのネ。そこでカシャッカシャッカシャッカシャッ・・・と、おばちゃんの「兄ちゃん、兄ちゃん、エエ子おまっせ」の声に、愛想笑いをかえしつつ、カシャッカシャッ。あー、そのうち怖いお兄さんに捕まって肋骨ボキボキにされるかも(^_^ゞ 要はね、その世界の住人になれるかどうかってことなの。

 あらら、3日ほど前の貝塚近木のことも書くつもりだったのに、またそのうち。 

 





 


■2003/03/22 Sat■  おカマラ写神 [長年日記]

 うをーっ、さすがに三角公園はちびりまくる。まともにカメラなんか向けられない世界だからナ。しかもきょうは天気がいまいちすっきりしないからアブレのオヤジだらけ。かつてまいちとチキの3人で歩いたときと同じような。あのときはまいちに写真写すナと厳に命じて通り抜けたけど、どうにも止まらないまごちゃん。カシャッ.....カシャッ.....カシャッ.....、あ、あのぉー....で飛ぶのは逡巡してるせい。なんぼ住人のようなナリをしてようが、やっぱりアソコは異世界だって。白昼道端で堂々と丁半バクチやらかしてるし、さすがにその現場は写せなひ{{ (>◇、<) }}. そのすぐ近くで酔っ払いオヤジが寝てしまってる。ポリに酒屋の兄ちゃんが「飲みすぎなんやで」と言うとるし....
 今池の伊吹に入って濃いコーヒーでホッと一息。「灰皿もらえるかな」に「床にほって」と言う世界。
 スキンヘッドのお兄さんが入ってくる。よせばいいのに、カシャッ
「おどりゃあ、誰に断って人の顔写しとんのじゃい。表出んかい!」
というのはウソです。ボクのはカシャッともいわなければ、ピピと電子音も出ない隠し撮り仕様なのサ。でもビビります。
 一息ついたら、懲りもせず再度チャレンジ。今度は泥酔オヤジをしっかりゲット。西成警察の前を通ってガードをくぐり、今池商店街に戻ってくると、なぜかホッとする。きのうも今池商店街を歩いてた。取り憑かれてえる。
 でもオヤジオヤジと怖がるけどね、同じじゃない。むしろオヤジのほうが優しいんだよ。例えば、きのうのこと、南海天王寺線の廃線跡はフェンスで入れないようにされてるんだけど、逆に猫の天国みたいになっている。そのフェンス越しに「みいチャン、みいチャン」と勝手に名前をつけて呼んでいるのもそんなオヤジ。そのオヤジを見て、また2,3人のオヤジが寄ってきた。きょうも三角公園にもでっかい犬が何匹か走り回ってたなぁ。誰かオヤジが飼ってやってんのネ。
 きょうもまた飛田を抜けて、エエ子おったなぁ。金もってたら上がってしまってたかも(汁) 
 ジャンジャン横丁で天ぷら食うて、新世界国際の方に行ったら、ばっちりオカマちゃんと遭遇。もう怖いモンないやん(^◇^;) 映画のスチール見てるふりして後ろ向きで盲撮りよ。まさに写神だねぇ、ハハハハハハ(←アラーキー風高笑い) 写真は頭で撮るんじゃないの、カマラに脳はちゃんと入ってんだから、考えたって写るもんじゃない、とは天才アラーキー。
   無事こうして帰ってきたから笑うてられますけどネ、きょうも濃ゆい一日だった。はい、そのまま成り行きで四ツ橋まで歩きました。
 





 


■2003/03/23 Sun■  廓めぐり [長年日記]

 ♪〜 あなたぁがいつかしゃぶってくれたぁ〜〜 

 これこれ、ほんとにキミは....(^◇^;) というわけで、きょうは枚方、橋本、中書島、伏見橦木町。つい1週間ほど前に貝塚近木で、きのうおとといが飛田だから、まさに廓めぐりでしょうが。これが50年から前で全部上がってたらまさに豪チンってとこなのにねぇ。
 まずは枚方。せっかく枚方なんだからTを呼びだしてやった。木村聡著の『赤線跡を歩く』(ちくま文庫)の枚方の記述は「枚方新地のあったのは現在の枚方公園駅の近くだった」となんとも頼りない。Tに「赤線どこにあったんじゃい」と聞くと、「あ、それやったら、こっちのほうちゃう」と連れていかれたのは鍵屋なんとかという旧街道の街並みを保存して資料館にしているところ。つまらん!どうもわざわざ作ったというのはおもしろくないんだよ。全くピクリとも琴線がふるえない。ファインダーをのぞく気にも、ましてシャッター押す気にもならないのだよ。とかいいながらノーファインダーで写してはみたけど、やっぱり気が乗ってない写真はつまらんわ。文化財の保存というのも大事だけれど、これ見なさいとばかりに並べ立てられるとぞっとする。そのまま街道に沿って歩いて枚方市駅が近くなってきたので、これはちがうと引き返す。
 路地裏で箱にこびりついたカスをこそいでるじいちゃんに
「廓ってどこにあったん?」と聞くと、
「廓?そんなもんあらへんぞ」
「あ、せやなしに、昔やんか、昔の廓の跡、どこらへんにあるん?」
と聞き返すとやっと通じたらしく、なんやかんや説明してくれたんだけど、わかったようでようわからん。なんでも桜新町とか言う。それにしても、今の時代に廓があったらやばいがな。言われたほうに適当に歩いては見たが、やっぱりない。新興住宅地元民Tもまったく頼りにならへんで、もう一度言われたほうにとって返すと、やっとのことで『赤線跡〜』に掲載されてる旅館玉光があった。なんやここなら、ほんますぐ近くを何度も何度も通ってるやないの。あるにはあった。とりあえず枚方新地は確認する程度のこと。あ、ここもそやなと、元来上流の(今はどうか知らんが)Tに説明してやる。赤線建築というのは和洋折衷アールデコなのでアール。
 Tと別れて、一人橋本へ。ここはもっとさっさと来ておくべきだったのに伸ばし伸ばししているうちに、なかば廃園巡りに。かつてあったステンドグラスの円窓がある家はもう跡形もなくなってしまっていた。この消え行く美が美なのだよ。博物館に収まりきっているのは、剥製の猫を見ているようでなんとも悲しい。ときにはじゃれついて来もすれば、ふいっと姿を消してしまう野良猫にこそ美はあるべきだな。しかし橋本のメインストリートはかなりそのたたずまいが残っている。廃園と廓を同時に楽しみたければ橋本だナ。
 『赤線跡〜』と比較してみると、ひたすらに廃滅の道をつき進んでおるよ。『赤線跡〜』の取材はたぶん95年ころ。ボクが知ってるのはその少し前からだけれど、『赤線跡〜』ではすでに朽ちかけている。が、きょう現在、その廃滅は加速度的に進行して見るも無残な状態になってきている。例えば、P198にある廃墟に残る床のタイルだが、周囲からどんどん雑草の侵食を受け、写真と比較すると、面積的に1/4ほどになってしまっていた。なんとも言い様がないけれどそれはそれで仕方がない。すべては滅び去る。
 つぎ、中書島。中書島の駅からまっすぐ寺田屋をめざしてもなぁ。酒蔵を目指してもなぁ。酒蔵の真っ白い壁を見てもまさに白々しいだけ。いちおう写してはみたけれど気が無いから激しいブレ。こういうの写すのにアレブレボケではしょうがないもんな。さっさと削除。一度くらい寺田屋で柱に残った刀瑕を見ておくのも一興だけれど、ボクはすでに見たことあるし、いまは興味ないから、さっさとパスして、寺田屋の横手の方の古びた和菓子屋で、おはぎと草もちを買って歩きながらぱくつく。お昼まだ食べてなかったのだ。柳町の路地裏に戻ると、あった、あった。自分が写してきた写真と、石内都の『連夜の街』の同じ建物の写真を見比べる。う、うまい! ボクなんか足もとにも及びませんって。さすが木村伊兵衛賞だわ。でもよく見比べたら石内都のは30年前で、様々な色のはめ殺しガラス状になっているのに、いま現在は新建材に貼り替えられてるのだから、最初から勝負ついてるよなもんだけどナ。別に勝負しようなんて大それたことは考えてませんが。ちなみに『赤線跡〜』のほうはどっちかというとガイドブックの性格が強いから写真はそうたいしたことないです。
 橦木町。これは『赤線跡〜』にはその存在だけが書かれてあってはっきりどことは書かれてない。それで道路地図で必死にさがした。もう諦めかけたころ、ふっと橦木町の文字が。中書島から竹田街道を上がってJRの伏見の駅のすぐそば。行ってみて、はじめて気がついた。A級伏見のとこじゃないですか。が、ここは《橦木町入り口》と彫られた大門の石柱が残っているわりにこれといった建物が全くない。代わりに、《大石良雄遊興之地よろづや》の石碑があってもうれしくないやないの。しかしここで遊女相手にはめ狂って討ち入りもへったくれもないと思うのだがね。たぶんここで既にご乱心してたのでしょ。
 はーっ、やっとおしまい、と思うでしょ。何となく中書島に心残りがあって帰りにもう一度車を下りて歩いてみた。するとP193のガレージ奥というやつね、さっきのときはガレージに車が入っていて奥まで覗き込むこともできなかったのだが、今は車が出て行ってた。しめしめとこっそりガレージに踏み込んで真っ暗な中、適当に見当をつけてフラッシュばしっ! ごめんなさい。不法侵入で訴えられても文句言えないです。
 と、なんか楽しそうに書いてはいるけど、実際ガイドブック見て、その確認してたっておもしろくないね。なんて言いながらしっかり「むふふ」な物も見いだしてるから

 









 


■2003/03/30 Sun■  センチメンタルな東京 [長年日記]

 東京撮り歩きは別にまとめるとして、そのままほったらかすかもしれないけれど(笑)、だってめんどくせぇーんだもん。

 写真写しに出るのに、いちおう自分なりにテーマを考えたりする。例えば、きょうなら櫻が咲き始めたから、櫻を写そうなどとか(笑) その割には櫻あんまり写してなくて、あまりにいいお天気だったので、影がくっきりできて、ついつい影ばっかり写してたりする。
 以前なら、路上観察=トマソンさがしとか目的があって、今回の東京まで写真写しに行くのだって、いちおう《『墨東綺譚』めぐり》などとテーマはあるわけね。つまり『旧赤線跡を歩く』(木村聡)なわけ。
 ところがそんなテーマはおもしろい写真とるということについては邪魔をする。というのは、オリエンテーリングやらされてるのと同じなんよね。『旧赤線跡を歩く』に記された簡単な地図をたよりに、そこに示されたポイントを探して歩く。旧赤線跡というのは造形的にすごくおもしろいからいいんだけど、いざ写真を写すとなると、ついつい説明的な写真を撮ってしまって...つまらない。写真を撮ることは記録だ、などと開き直ってしまえばいいのに。そうして写った写真を見ても、なんかおもしろくない。そうしたら石内都の『連夜の街』なんてほんとすごいネ。
 つまらないとか言いながら、さっきからちょっとずつレタッチかけてたら、どんどん気に入った写真が出てきて。旧赤線跡そのものでなくてその周辺の空気がすごく自分にはまってたりするから、旧赤線跡をたどってると簡単に情景に遭遇してしまえるというわけ。レタッチすることについて、この際、写真はオリジナルでなくてはという意見は却下。複写してこそナンボのもんだから、それだからこそ写真はおもしろい。何をどのようにして撮ってどのように表出しようが、小理屈こねまわしてるより、やったもん勝ち。それがデジタルだろうが、どんなふうにレタッチかけて、オリジナルとかけはなれようが、ボクの目にはこう見えたんだから、そう表出してみるだけ。レタッチをかけることで、より自分の情景に近づくのならそれでいいじゃない。やっぱ『灰色の街』なんです。
 ※ 『灰色の街』…吉行淳之介だよッ。「金属音が小さく鳴って、ドアのロックが外れた。」あ、これは『夕暮まで』だった。まぁ、いいや。とにかくとてつもなく乾燥した音のぬめっとした感触。これってセンチメンタルなんでしょか。
 反対に柴又なんかに行ったりしてもおもしろくないし(ちゃんと草だんごは食ってきましたし、帝釈天の天井の龍も隠し撮りしてきました)、浅草だって裏側に回ってしまわないとサティスファクションできない。木馬座にしたってどうもなぁ。大阪の今池裏の大衆演劇館を目にしてると、懐古趣味なんかじゃ語れない、やるせなさを感じて、次はどこへ行けばいいんだいって、自虐的感傷....あ、これもやっぱりセンチメンタルか。

 そうかと思っていると、東京の最後になって、ハカヤが、東京でいちばん怖いというセンター街で写そうなどと人をけしかけてきた。開き直って撮ったろうやんケと。ところがセンター街はチームのガキんちょいなかったからか、さっぱり怖くなくて、その1時間ちょっとが今回の東京で一番エキサイトだったりする。だからこの3日間で撮った写真のうちで自分が気に入った写真は、この1時間の間に撮った写真に集中してしまってる。そのくせあまりに決まり過ぎていて、それはそれでもうちょっと崩せていればいいのになんて、ぜいたくな不満。なんか自分で迷ってる。

 










 


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まごアン