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■2004/11/10 Wed■  It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry * [長年日記]

 先週に潮岬までツーリングに行った話になって、さらに話が新宮になると、中上健次に話が移り、さらには文学、読書の話になった。
 本を読むのにある程度の経験、年齢が必要だという。確かに川端の『雪国』なんかは中学生のころに文学史や、名作として紹介されるのだが、あんなものは中学生の時に読んでもまったくおもしろくもなんともない。
 例えば、『雪国』に「指だけが知っていた」という表現が出てくるのだが、中学生、少なくともボクの中学時代に指がその感触を知っていたなんてまったくないわけで、その表現が何を意味するのかさえわからなかった。わからないままに読んで、やっぱりおもしろくもなんともなかった。いくら最近の中学生はヤリまくってるとはいえ、わかるわけがない。ところが、つい1年ほど前になって読み直してみると、何というものを中学生に読ませるんだと、赤面(大げさ)してしまったのだった。あの情感というのはわからんですよ。
 そこで、《本を読むのにある程度の経験、年齢が必要》ということになるんだけれど、その経験値(年齢、経験などひっくるめて)に応じた捉え方が許されてもいいんじゃないか。確かに、本を読み続けていると、若いころに読んで、そういうふうにしか捉えることができなかった表現が、経験値が上がることによって見えてくるというのもある。だけど、そう読み取ることができなかったからといって、経験値が低いことを責めるわけにはいかないだろ。経験値なんて、定昇と同じようにほっといても上がっていく、つまらないもんだしね。その経験値の低さなりに読み、感じることを認めるべきじゃないか。

 そのことは自分自身の経験値が低かったころにやってきたこと、感じてきたことを認めることになるんじゃないのかな。それらを認めてこそ、これから先を見出していくことができる。いくら、そのことどもが否定してしまいたい、消し去りたいことであっても、認めざるをえない、ほんとは認めたいんだよ。だからこそ、キミは自分に対して誠実でしごくまともなのだ。そして、ボクはそういうふうにしてきたし、これからもそうして行くよ。




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