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■2004/03/25 Thu■  櫻の樹の下 [長年日記]

 今年も櫻の季節がやってきて、この雨が櫻のつぼみをふくらませる....なんて詩的でしょうが。それはそれでいいんですけどね、何年か前からこの櫻を見るのもあと何回だろなんて。
 櫻の花に特別なものを感じてしまうのは、なんだかんだって日本人だからか。ほら、「桜」じゃなしに「櫻」としなければ収まらない古くっさい人間なんですよーだ。もう30年も前のこと、春先にヨーロッパを1ヶ月旅行してきて、日本に帰ってきたのがちょうど櫻の満開の頃。帰ってから何日かは、家でじっとしてることもなく櫻をさがしてほっついてたのも、そんなところだったのかなと思う。
 
 桜の樹の下には屍体が埋まっている!
 これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ。
 あゝ、これって梶井基次郎なんだな。櫻の樹の下というとすっかり安吾の専売特許だと思って、混同してしまってた。ということを、堀江敏幸の『ゼラニウム』の中で気がついた。
 桜の樹の下には屍体が埋まってるからこそに櫻は美しい。櫻の花の満開の下には鬼が棲むからこそに櫻は美しい。そんな櫻の下で太閤花見なんて気になることなどとうていできずに、どこか山の中に人知れずぽつんと咲く櫻を見、満開の櫻の森を想って、女を背中に負ぶっていたい。


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