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■2003/08/25 Mon■  『ローマの休日』『甘い生活』をめぐって [長年日記]

 この2年間ほど、映画を見続けてきた。映画を見たといっても、怠惰なボクのことなので、そのほとんどが家で寝転がってビデオで映画を見ていたわけだから、ほんとに映画好きな人からすれば邪道といえるかもしれない。それはそれとして、映画を見ることより、まごれびゅを書き続けることのほうに意地はっていたようなときもあって、全くもって主客転倒です。そのころは手当たり次第、何でもかんでも見てたりしたのだけれど、最近はまごれびゅを書くペースも落ちて、じっくり自分の好きな映画だけ見るようになった。つまりヨーロッパ映画か、邦画。それもかつて若いころに見たことのある映画がかなり多くなった。それが是か非かはいまはおいといて、今度の旅行に出る前に見たのが『ローマの休日』と『甘い生活』
 ローマは初めてだったので、やっぱりきっちり予習しておかないと。映画の中の1シーンに立ちあうのも悪くないでしょ。自分が映画の中の1シーンに出ているかのような錯覚にときとして陥るのも。ははは、最後の最後にはちゃっかりポンヌフの上で『ポンヌフの恋人』よろしく記念写真撮ってるんですけど(笑)

 ローマのホテルが、スペイン広場のすぐ近くで、ホテルに着くとすぐに出かけたのが、スペイン広場。ヘップバーンにグレゴリー・ペックが声をかけた位置なんかまで覚えていたけれど、スペイン広場は人がいっぱい。それにまさかあのシーンの真似をするわけにもいかんでしょ。ところがスペイン広場には花売りがいて、『ローマの休日』ではヘップバーンが、お金持ってないと言うと、1本だけヘップバーンに持っていっていいよというのだったけれど、いまは最初から1本だけ目の前に差し出してくる。差し出されたばらの花1本を思わずマーニャは受け取って、をっ映画と一緒やんか、粋なことするやんか....なんて、そんなはずが今のご時世にあろうはずがない。受け取ったマーニャも困って、日本語で「これ金くれとちゃうん」とボクに聞いてきた。もちろんばらは返したけれど、案の定、そのあと行く先々の広場で同じような花売りがおったよ。
 ローマのガイドブックには、いまもスペイン広場にはジェラートが売られているが、スペイン広場の階段で食べることは禁止されている、と書かれていた。まぁそれも映画のシーンの真似をする気はないんだけれど、実際、スペイン広場の階段の下にはジェラート屋はなくて、階段を上がりきったキオスクでジェラート売っていた。もちろん、それもきっと高いだろうからと買わなかった。そこからちょっと歩いたさびれたカフェにジェラートがあったので、すぐに買ってしまうあたりミーハーです。が、甘いばかりで美味しくなかった。
 ローマで最初に行こうとしたのはヴェネト通り。もちろん『甘い生活』です。ちょっと道を間違えて遠回りをしたけれど、なんとかヴェネト通りに着いたのが8時を回ってたかな。8時といってもサマータイムなのでまだまだ明るい。さっきのスペイン広場の人いっぱいに比べて、ぐっと人は少なく、まわりもどことなくオシャレで、東京でいうなら青山って感じだったけど、店はほとんど閉まっていた。バカンスのせいか、時間がまだ早かったせいか、『甘い生活』では夜の六本木然としていたのに、肝心のカフェ・ド・パリも通りのテラスには誰も座ってなくて肩透かしを食らわされたみたい。そのまま歩いていくと前に城壁が現れて、をを〜って、ヨーロッパ初日だったせいもあって、このあたり浮かれ気分で、ハリーズ・バーのテラスでエスプレッソ。いま考えるとけっこう高かったような。ハリーズ・バーはけっこう観光客ずれしていて、たぶんあのテラスに座っていたのは全員観光客だったんじゃなかろか。イタリアだからギャルソンとは言わないんだろうな、要するにボーイさんがカメラを見つけてシャッター押したげよかと、まずはヨーロッパ最初の記念写真。
 ン〜、こんなふうに、映画『甘い生活』と現実の違いを見せつけられて、長い地下道を抜けてスペイン広場の方に戻った。しばらくはコンドッティ通り周辺のウィンドーショッピングをしながらぶらぶら歩いていると、ふっとポポロ広場に出てしまった。夜遅くのポポロ広場に座って、ヨーロッパに来たなぁとしみじみ。この解放感はやっぱりラテンやんなぁって。
 ポポロ広場まで来てしまったら、かのマルグリット通りもすぐだし、ホテルへの帰り道なので、当然のようにマルグリット通り51番地を見ていこうと、ほんまミーハーでしょ。当たり前のことだけれど、映画『ローマの休日』と現実はちがうわけで、愕然となんかするわけなくて、ふ〜んって感じ。当然、中庭に入る門は固く閉まっていて、いちおうここがグレゴリー・ペックのアパートとなったところねって。
 ところで、7日の朝に一人で散布に行ったとき、ホテルからマルグリット通り51番地まではほんの5分くらいで、ラッキーにもその表の門は開いていたので、中を覗いてきた。はい、映画と全然違います。映画ではその中庭はセットなんだよねぇ。
 2日目にはバチカンに行ってカトリック総本山の凄さを見せつけられたんだけど、クーポラの上まで上がったときに、この上をキリストをぶら下げたヘリコプターを飛ばしたフェリーニってのは、といたく感動した。よくあんなシーンを撮れたな、よく公開できたなって。バチカンを見たらそのフェリーニの凄さがわかる。
 そして夕方にはトレビの泉へ。もう完全に観光名所めぐりに徹してます。うんうん、あの店の前をヘップバーンが歩くのをこのあたりからグレゴリー・ペックが眺めていてなんてね。もちろんヘップバーンが髪の毛を切った美容院なんかありません。そして泉のほうに目をやると、アニタ・エクバーグが.....なんて、そんなことあらへん、あらへん。泉の周りは人だらけ。晩ごはん食べてからライトアップされたトレビの泉のほうがまだちょっとはって、そんなことよりトレビの泉のでかさにちょっとおそれいったほうが大きかった。泉が単独に存在してるのでなくて、あの裏側は建物で、要するにトレビの泉はその建物の1つのファサードになってるだけなんだから。
 ところでボクらはもうローマには行けません。というのはトレビの泉にコインを投げ込まなかったからです。

(つづく)
 






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