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うらまご/まごまご日記/まごっと/まごれびゅ/P-FUNK/maggot

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■2001/08/04 Sat■ 

 
Da Brat
Funkdafied
 軟禁最終日は午前中でおしまいで、どわぁーーっとしんどい。ぼぉーーーーーーっと。
朝に、さて出動と、ちゃんと戦闘服まで着て、さ、準備万端と、ごろっと寝転がったのがいけない。瞬間に寝てた。はっと気がついたら集合10分過ぎ。まぁどうでもええんだけど。はぁ、とにかく終わった、終わったと。きょうも空いてる時間は『乳の海』読んでました。ひたすら読書、ほかにすることないもん。
 さっさとまっすぐ帰ればいいものを、箕面のBOOKOFFによって『開封』と『すべての女は美しい』を買う。どっちも100円ちゃうぞ! ぱらっと開けてみたら、
色気ってのは、その人の持っている知性とワイセツ感のあらわれでしょ。物事を知っているだけじゃダメで、ワイセツ感があるかどうかが問題なんだよね。
とは、さすがアラーキ先生だ。尊敬します。お慕い申し上げます。
 しかし帰ってみると強烈に暑い。この軟禁生活中にはほとんど汗などをかくこともなかったのに、どっと噴き出す汗よ。関節の内側がべっとりじっとり濡れておる。おまけに久しぶりに見る猫の毛いっぱい。我が家だとほっとする気にもなれずに、がぁがぁーと掃除機かけんことには落ち着くに落ち着けない。
 ところできのうの夜中にぼーっとテレビ見てたら、沖縄出身の女の子がHipHopやってんの、なかなかによかったんだけどねぇ、いまさっきからいろいろとあちこち調べてみたんだけどわからない。手がかりというものが何も、沖縄ってのしかないんだから、ヒットするわけないか。誰か知らんかなぁ。こういうのって気になったときちゃんと_¢(0-0ヘ)メモメモっとかんとアカンですね。すぐ忘れてしまうんだから。
 はぁー、そうそうきょう電話で話してたホラーもきれいに忘れてら。メル入れといて下さい。このモノ忘れのひどさはお年なんかいねぇ。

■2002/08/04 Sun■  天人五衰

三島由紀夫
天人五衰
 『春の雪』で清顕がふらふらになりながら雪の門跡に続く道を聡子に会うために歩いたくだりを噛みしめながら、もう5年ほど前の冬、雪の降った次の日に歩いた。 maggot's favorites #2
 だから今回は『天人五衰』で本多が再度、門跡になった聡子に会いに行くくだり、「俗世の結びつきなら、さういふものでも解けませう。」と言われるくだり。
汗がワイシャツを拔けて、背廣の背にまでにじんでゐるのが感じられる。暑さの汗か油汗かわからなかつた。ともあれ年老いてからこんなに汗みづくになつたことはなかつた。

 というわけで、炎天下で汗だらだらで歩かないといけないのだ。だから前からきょうのような暑い真夏の一日をねらってたのだ。帯解までの列車の中で、あらためて『天人五衰』を読み返していると、行き詰まるような暑苦しさが伝わってくる。そしてまた『春の雪』のときと同じように胸が締めつけられるようななんとも言えない感覚にとらわれる。
 帯解の駅から、月修寺のモデルとなった円照寺の上がり口まで、いまではきれいに舗装された田圃の間の道はアスファルトの照り返しで暑かった。まさに「汗がワイシャツを拔けて」なのだ。
 
山門までの昇りの参道は遠く、車は山門まで入れるのに、老人の歩行は無理だと、運轉手は、雲が残りなく晴れて、日がいよいよ烈しくなつた空を見上げて、執拗に本多に勧めたが、本多はしたたかに断わつて、この門前で待つてゐるやうに命じた。どうしても六十年前の清顕の辛苦を、わが身に味ははねばならぬと思つてゐたのである。

 すでに八一歳になった本多がよろよろと昇った参道を歩き始める。同じように雲ひとつない晴れ上がった夏空ではあったが、木立の間を吹く風に救われたようにさきまでのような暑さはない。参道に小さな栗のいがが落ちている右手に
沼があった。沼邊の大きな栗の強い緑のかげにやすんだのであるが、風一つなくて、水すましの描く波紋ばかりの青黄いろい沼の一角に
 ばしゃっと水がはねる音がしたので見ると、大きな蛙がすいと体を伸ばして泳ぎだした。そしてげろげろと鳴いた。そうだな、本多が歩くところに蛙がげろげろと鳴いたのなら物語にならないなと苦笑い。急に杉木立に囲まれると、もはや下界とは遮断されたような静寂がやってくる。物語ではかなりの距離にも思われるが、それは本多の八一歳の脚でのこと。黒門を抜けるとすぐ平唐門、そしてその向こうに、清顕が崩折れた玄関の障子が白く光って見える。
注意深く平唐門の右の門柱を見ると
天下泰平
 奉轉讀大般若経全巻所収
皇基顰固
と刷った札が字もおぼろに貼られてゐた。
の通りの札がやはりあった。三島がここを訪れたであろうときから三十数年を経た今になっても変わらず同じ札が貼られているというのは少なからず感動してしまう。それにもまして
四角い敷石が市松つなぎに内玄関まで敷かれてある。本多が杖でひとつひとつこれを数へて、九十に達したとき、
 本多と同じようにひとつひとつ数えてみた、その九十という数はおおむね九十なんだろうと見たときには思われたのに、なんときっちり九十あったのだ。そして
ひたと閉め切った障子に、菊と雲の紋様の白い切紙細工の引き手のある、内玄関の前にその身は在った。
 さっき遠目にもくっきりと白く光って見えた、清顕と聡子を隔てた障子が目の前に在る。そしてやはり三島が記述したままに「菊と雲の紋様の白い切紙細工」があるのだ。
 あまりの三島の記述の克明さ、そして時を経ても変わらぬ凛としたたたずまいに気圧されてしまうのだった。
 
「記憶と言うてもな、映る筈もない遠すぎるものを映しもすれば、それを近いもののやうに見せもすれば、幻の眼鏡のやうなものやさかいに」

    

■2004/08/04 Wed■  アンタの200円はボクの2000円

どうでもいいことだけど、倒産して差し押さえを逃れるのに資産隠しやったらイカンわなぁ。これまで「順風満帆」に生きてきたんでしょうが、アンタの200円はボクの2000円というような、ん?反対か?ボクの200円はアンタの2000円?いや、やっぱり前者だな、そういう生活をしたはったから。ボクだって順風満帆に生きてきてるけれど、そのレベルが違うわな。これからはボクの2000円はアンタの2万円って生活してみなはれ。アンタにそういう生活をさせてきたアンタの周囲の人間どもがきっとサポートしてくれるでしょ。先日もそんな連中に囲まれて、だいぶもちなおしてきてたそうだから。「そうだ」というのは、ボクも同じところに居合わせたけれど、そんな連中にはまったく興味がないので近寄らなかったのさ。だからアンタがいたことも、アンタにとっての災難もまったく知らんかった。引き続き、ボクはシカトしてます。友だちだったってわけじゃないから。

全然、話は変わりますが、今年上半期の暴言はどれだ?とラジオで電話投票してた。エントリーされてたのが、
 ナベツネの「たかが選手が」
 コイズミの「人生いろいろ」
 布袋の「火遊びが過ぎました」
の3つ。堂々、過半数の票を集めて、ナベツネが第1位に。コイズミが40%ほどで第2位。意外と布袋は少なかったな。上位2つはかつーんと来るわな。それに比べて、布袋は元々アホだから、アホぬかしても、またアホ言うとるわで済んだってとこでしょうか。その分でいうと、コイズミもたいがいドアホだし、ナベツネなんかボケが入った自己中爺いだが、とにかくどれにも共通するのは、

    祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
    沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
    驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し。
    猛き人もついに滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。



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