モンマルトルで入ったオゥトゥールデミディ?(Autour de Midi)。はじめモンマルトルの丘に上がっていくとき、美味しそうなレストランを見つけていて、そこに行ったらいっぱいで入れなかった。ところがそこはイタ飯だったのがわかって、入れなくてラッキー。フランスのパスタは茹で過ぎで美味しくないと聞いていたから。そこで勘だけで飛び込んだのがここ。この店はメニューがなくてその日のメニューが黒板に書かれていて、でぇーんとおねえちゃんが持ってくる。話は長くなるけれど、このおねえちゃんがどいうわけか切れていて、たぶん忙しくて、客がまだかまだかとか聞いたりして、厨房とケンカ状態。ただこのおねえちゃん、頭にスカーフを巻いていて、きりっとした顔立ちの美人。そこで勝手に《怒れるフェルメール》と命名。話戻して、その黒板のメニューをまたまたアレだコレだ、きっとこれはまたあの巨大生ハムメロンだろうとか、推理。一つは魚にして、一つは肉にしようかと、いちおう念のために、これは肉やんなぁとおそるおそる《怒れるフェルメール》に英語で尋ねた。それはポークで、足のとこだと、指で足をさしたから、ん?豚足、じゃあ、これにするとやばいなとパスして、また適当に別の魚料理を注文。でもあとで思ったんだけど、フランスで豚足使った料理なんかあったか?たぶんすね肉をどないかしたもんやったんとちゃうやろか。
さて出てきたのはスズキのような魚を薄くスライスしたものをグリルで焼いてローズマリーかなんかの香辛料を効かせたオリーブオイルをからめたもの。もうひとつは同じ魚をクリームソースで味付けしたもの。どちらもきれいに放射状に魚の身、それにつけあわせの茄子、ズッキーニを並べて盛りつけてあって、さすがフランス。残念だったのは2皿とも同じ食材だったことくらい。ことばがもうちょっとわかってたらなぁ。ちょうど座っていた席から、おやっさんと日本に連れてきたらきっともてもてになるだろう兄ちゃんが厨房で作ってるのが見えて、帰りぎわにはマーニャは厨房の方に行って「美味しかったぁ」とわざわざ言いに行ってんの。《怒れるフェルメール》も、きんきんしてるのだけれど、目が合うたびにニコっとしてたら、ボクらのテーブルには非常に愛想が良くて、ことばも必要だけど、やっぱりスマイルが大事だね。