日記(正しくは個人がその内面を書き記した日記)をつけること自体、あるいはそれを公刊さえすることを、近代精神の《病》と呼んだポール・ブルジェ (中略) ある種の人々にとって、日記はただ毎日つけるだけでは十分ではない。それを繰り返し読み、かつ意見を追加してゆかなければいけないのだ。再読と記述の追加とは、日記を書くという行為の何か本質的な部分につながっている。
日記は、あらゆる保存装置のうちでもっとも完全なあるいは忠実な、ということはもっとも不幸な装置になってしまった。
一見したところ苦渋にみちてはいるが、それでも他の何ものにも換えがたい楽しみであったにちがいない。
はい、先に進まないと、さっぱり進んでませんね。先週見に来た鞍作をささっと通って、きょうはちゃんと関西線の加美の踏み切りを渡りました。をっと、いきなり目の前に城東貨物線加美廃線跡が。とりあえずは踏みきり跡のところから久宝寺側に向かって、その廃線跡の外側の道を歩き始めたんだけど、ここは廃線跡を闊歩しないと気が済まなくなって、まずヒゲが適当に枕木の柵のところをくぐって廃線跡に侵入。いちおう立入禁止だけどね。さてボクもあとをと、ヒゲがくぐったところを見ると、でっかい犬のンコがこんもりと。こりゃいけません。ンコついたらイヤだもんね。もう少し先まで歩いてもっと侵入しやすいところを見つけてボクも廃線跡に。 レールはすっかり赤茶く錆びて、投げ入れられたゴミが散乱。決して美しい景観というものではありませんですが、しかしこれを求めてきたのだから。哀しい性ね。ヒゲはどんどこ先のほうに進んでいって、この男、ヤバいという感覚はないのか。その先はバリバリの現役路線の関西線だろが。その合流部分を目にしたところでなんてことはないのでほっといて、侵入したあたりでぐるりを見渡していると、おりました、ガキんちょ。いいねぇ、関西線と廃線が股になったところに、深さ1m弱、幅1mほどの溝状になったところでガキんちょ3人が遊んでた。 「何、してるん?」 「秘密基地、つくってんねん」 このガキんちょ達を見ているとすごくホッとしたよ。博物館に閉じ込めちゃダメですよぉー 今度は踏みきり跡から逆に北に向かって歩き始める。と、先ほどまでの曇り空からポツポツ雨が降り始めてきた。こりゃイカン。ちょうど昼飯も食べてなかったので、ひとまずどこかに避難すべしと加美駅前の喫茶店に入る。さて何か食いモンをとメニューを見てはたと困った。 L レディースセット オムライス小、スパゲッティ小、飲み物 M ママセット (忘れた、憶えてない) S サラリーマンセット カレー、ケーキ、飲み物 カレーったってどうせ缶詰めのだから、ヒゲと二人してレディースセットを注文。女の子は怪訝な顔をして「あの、小さいですがいいですか?」「ええねん、ええねん」 と、オーダーを通そうとすると、レディースセットは男はダメだという。なんでやねん。しかしなんでサラリーマンがケーキなんじゃいと思いつつ、仕方なくボクはサラリーマンセット。ヒゲはピザセットを注文。案の定、カレーは缶詰めだった。ケーキは美味くなかった。しかしこのL,M,Sというのもなんか変だな。女性用がLで、男性用がSなのか。文句を言うてもはじまりませんが、Fってるでしょうか(←一部限定業界用語) もうこんなくだらんことばかり書いてるとほんと前へ進まない。さてここからがメインなんだけどね。喫茶店を出るともう雨はあがって日が射していた。今度はいきなり踏みきり跡のところから廃線跡地へ一般市民大衆庶民の目も気にせずに乗り越える。
家に帰ってビックリしたことなんだけれど、一番下の写真ね、右側の廃屋の2階から猫がこっちを向いている。先に入った踏みきり跡の久宝寺側のところでも捨てられたゴミの上に猫が4匹日なたぼっこをしていた。これはちょうど廃線部分と城東貨物線の平野駅のほうに入る部分の合流点。デルタ地帯、クリ部分にほぼ廃屋になってしまった一塊の住宅がある。そして周りが廃屋となってもまだ現実に住んでいる人がいる。そこを表側から見てみようと回り込んだところ、その家の前には住人と思しき人が表に出て立ち話をしていた。これにはさすがにボクもヒゲもひるんでしまった。もうこれ以上は踏み込んでいってはいけないと。
そこからさきはまだ貨物線は生きている。その貨物線にそってしばらく北上。と、いってももはや線路内を歩くことはできないので、これに沿った道をひたすら歩く。周りは阪神工業地帯を支えるいくつもいくつもの町工場が連なっていた。
ところで、話は元に戻りますが、決断力というか、そうたいそうなもんではなくて、思いきりの良さでもなくて、思いついたらすぐ行動に移せるというのはエエことだよ。それもしてみたいけど、あれしてこれして、そんでからなんて考えてたらいつまでたっても始まらない。結局、あのときああしといたら良かったぁなんて悔やむばかり。やってみておもろなかったら止めたらエエねんし、食わず嫌いならぬ、やらず嫌いってことにもならんで済むっしょ。 もっとも思いついたことをすぐさま行動に移すってのはヱエだろうけど、思ったことを何でも口に出してたらあきませんけど(苦笑)
ニャーの歌う"壊れそうなレディー"の中に、「わたし、おいてかれた」というフレーズがある。歌詞カードを見て、初めて気がついた。そのことを当のニャーに話すと、ふふふ、してやったりと笑ってたな。 そして「声のかわりに足がほしい」ってか。