何を思って整理整頓が美徳だなどと考えるようになったのか。そこここに袋に入った雑多なモノドモが、ああ、もうイヤ。そんなふうに見捨てられたような状態に放置されているモノドモはさっさと廃棄してしかるべきなんだけれど、それができるくらいなら、何もこんな事態など招かないのです。そのモノドモを逐一チェックして、さすがにボクといえども捨てるものは捨てますが。でも、あゝ、どしてAppleのパッケージっていいんだろ。さっさとiPodが入ってたパッケージなんか捨ててしまえばいいのに、今回も捨てられず、生き延びてしまいました。どうせ空間を占拠するだけで、ときどき万有引力の法則に従って、どさっと落下し、端っこあたりがへしゃげ、ほこりまみれになって放置されるだけなのによ。 ところが、こういうチェックは大切ですよ。出てきました。去年の年賀状。今年、つまり数日前に届いた年賀状でなくて、1年前に届いた年賀状です。この1年間、見られることもなく、放置されていた年賀状。どさっと捨ててしまうといいものを、これもいちいちチェック。が、その中から1枚の年賀状が発見されたのです。 それは智美(仮名)からの年賀状でありました。な、なんと、そこに「離婚しました」と。1日の日記に書いたあの智美(仮名)は、もう1年前に離婚していた。しかもそれを年賀状に書いてきていた。読んどらへん^_^; これだから友だちなくすのだ。これには自分のことながら、ほとほとあきれ返るやら。 その1年前の年賀状には、久米島でオニヒトデを手ににっこり微笑む智美(仮名)の写真が、そして携帯の番号まで。あゝ、これってですね、近しい相手にしか送ってないんだろなぁ。にっこり微笑む顔がやけに寂しく見えてきて、思わず携帯の番号をプシュプシュ。 これだ、シングルになったと聞いたとたんに…、あ、あのですねぇ、サトシ(仮名)をけしかけたりしてたのはボクです。しかも二人の結婚式のときには、人前結婚式をやるとかって、牧師とも神主ともつかぬ役をやらされたのはボクですよ。二人が一緒にいてようが智美(仮名)を呼び出したところで、なにか?w というわけで、晴れてシングルとなった智美(仮名)と夜のおデートをしてまいりました。智美(仮名)、おまえ、飲みすぎやちゅうねん。ギネス、ぐいぐい行きやがって。
うんうん、なるほどね、離婚ってやってしまえば意外と簡単なことなんだ。どうなるやら悩んでるより、さっさと別れたもん勝ちってか(羨)
いちおう月並みに挨拶をしておきます。 ご存知の方はご存知でしょうが、わたくし、けっこうまっとうな社会人生活を営んでおります。その部分に触れるのはNGなわけでありますが、そのようなまっとうな社会人でありながら、やはりこのような怪しげな性癖はそのまっとうな社会人部分にも滲み出していまして、わたくし、この何年もの間、年賀状とやらを1枚も出していません。たしか、婆ちゃんが死んだときに、喪中だから出したくても出せないのだなどとうそぶいてしまってから、ひょっとするともう10年ほどになるかもしれません。そんなわたくしに今年も、何十通もの(DM年賀状は除く)年賀状を送っていただいてほんと申し訳ない。この場を借りて「ありがとー!」と言わせていただきます。もちろん年賀状を作ってないし、当然のように買っていないわけで、返事を送るにも送れない。その気があれば、ふつうの葉書でもいいのだが、いかんせんその気がないので、いやぁーほんとに申し訳ないなぁ。こういうふうにして、友だちを失って行くのですね。道理で人脈なんてできないわけだ。 仕事関係は、年明けたら顔合わすわけだし、その場でまず「明けましておめでとうございます」と挨拶するんだからと、とうに割愛。イヤなんだよ、お子ちゃま年賀状。あと、生存証明のような、あ、あいつ今年もまだ生きてるなっていう年賀状な。その程度のつきあいしかないってのも寂しいものがあるので、これもカット。となると、日頃からつきあってるようなヤツとは、いまさらあらたまって年賀状を出すこともないだろう。それにe-mailで済ませれるなら手間が省けていい。
ところで、かつて、いまさら年賀状っていう関係だったのに、いま動いている場所がすっかり違ってしまって疎遠になっているという関係もある。そういう相手から、ぽっと何を思い出したかのように年賀状が届いた。住所は元のまま。e-mailアドレスが書き添えられていたので、年賀状のお礼と「おまえもぼちぼち三十路女になったか」などとかつてのように冗談を飛ばしたついでに「サトシ(仮名)元気?」とメールを入れた。するとほどなく返ってきたレスに「相変わらず失礼な人ですね(怒)」と、まぁ、これは、その当時からの関係なので、はたから見るほどなんてことはない。ところが、「山崎(サトシの苗字 仮名)のことはわかりません。守口(仮名)さんのほうがよく知っていると思います」と続いていた。をい、待て、待て、サトシ(仮名)じゃなしに、山崎(仮名)と苗字で語るというのはただならないじゃないか。ひょっとして、キミたち離婚したのか。ををーっと、そういえば何年か前に、その智美(仮名)から暗い声で携帯に電話がかかってきたことがあった。たまたまボクはゆっくり話できない状態だったので、それっきりになってしまったけれど、もしや、そのときなどと考えてしまって、慌ててきょう着いた年賀状をとり出して、記されている電話番号にかけてみると、ボクの携帯は「山崎サトシ(仮名)」と表示する。つまり二人が結婚していたときの電話番号のまま変わっていないのだ。とすると、サトシ(仮名)は智美(仮名)をおいたまま出て行ったということなのか。 12時過ぎ、電話の呼び出し音は鳴り続ける。しばらくして留守番電話の応答に変わってしまった。サトシ(仮名)と智美(仮名)が結婚するようになるにあたってよく知っていただけに気になる。近いうちにもっと早い時間に連絡をとってみよう。 便りのないのは良い知らせとは言うけれど、こんなふうに年賀状によって知らされることもあるのだ。ボクから年賀状が届くとき、それは何かあったときかもしれない。