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■2004/09/14 Tue■  決定的瞬間 [長年日記]

大阪芸大へアンリ=カルティエ・ブレッソン展を見に行く。タダですよー、無料ですよー。芸大が所蔵しているブレッソンのオリジナル・プリント400点以上を約2か月近くで3期に分けて展示している。先週、台風の日にサイ・ギャラリーへお茶しに行って、たまたまそこにあったチラシで知った。大阪芸大、偉いっ!
ブレッソンの写真集は2冊ほどもってるが、ははは、オリジナルのマチスの表紙の『決定的瞬間』もってたらうれしいけど、そんなお宝じゃなくてごくふつうの写真集。でもちゃんとサン・ラザールムフタールも入ってます。そんな写真集などで何度も見慣れたプリントが素で目の前にある。それを見ることができるよろこび。確かに写真だから、唯一無二のものではないし、1977年に一気に385点を芸大が収蔵したらしく、最高のプリントだというわけじゃないんだろうけれど、そのプリントがどうこうなんて、到底ボクには言えない。ただただ、そこにブレッソンの写真があるってことだけでうれしい。
ところでブレッソンは今年の8月2日に亡くなったばかり。この写真展の準備中に亡くなって、まさにこの写真展は追悼展ということになった。写真を見ていてふっと思ったことは、ブレッソンの写真の中に写し込まれている人たちほとんどがいまはもう亡くなっているんだなってこと。だけどムフタールの瓶を両手に抱えた男の子は、その写真からもうすでに50年、ということはいまは60歳くらいか。するとまだパリのどこかで生きてるかもしれない。《決定的瞬間》というのはそういうことだったのだ。同時に《逃げ去るイメージ》だったのだ。
帰りのクルマ、キャサリンがいきなり「あれおもしろい」と言い出す。見ると、黄色くなり始めた稲田の向こうに白い日傘が2つ歩いていく。その後ろから少し背の高い自転車が走っていく。「自転車じゃダメだねぇ」とキャサリン。やがて日傘は稲田から切れてしまう。ごくありふれた日常の中で、その瞬間におもしろいと感じられること、そんな目をもっていられること、そして願わくばカメラを手にしていられたら、それが《決定的瞬間》になるんだと。来週もまた見に行くよ。

ところで、クルマを芸大の駐車場にとめて、初めてやってきたところで写真展してるのはどこだろうって、前からやって来た学生に尋ねた。「アンリ・カルティエ・ブレッソンの写真展やってるの、どこ?」と。すると、「知りません」と答えが返ってきたのだが、その一言で、こいつアホだとわかって苛ついた。それでもしつこく「博物館とかいうところらいいんだけれど」と聞くと、さっきと同じアホなトーンで「知りません」だ。はいはい、聞く相手が悪かった。ボクはアホですと顔に書いてあったのに。
アホというのは多くをしゃべらせなくてもわかる。アホはこのような写真展がすぐ間近で開かれていても全く関心を示せないでいる。まったくアンテナに引っかけることができないでいる。自分の能力の範囲でしか感じようとしない、できない。だからますますアホのドツボにはまっていくのだよ。少なくとも芸大生として学費出してもらってここにいるんだったら、もっと貪欲になればいい。アンテナを張りめぐらせろよ。そんな若いうちから、感性のアンテナを錆びつかせてどうする。いかに《決定的瞬間》をキャッチできるか、したいか、その欲求だけのことなのに。




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