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■2003/02/16 Sun■  ミセス・ジョーンズ [長年日記]

 ちょっとやってみたかったこと。別にたいしたことなのではないのだが、アメリカという国はどうもファミリーという意識が強い気がする。アメリカに限ったことではないのかもしれないが、たとえばメディチ家などというのがあったけれど、それは特定の階級の家などの話で、一般的な市民レベルでどうとか、あまり感じない。
 それとアメリカ映画で、ボクは好きじゃないけれど、家族・ファミリーを中心に描いている映画って多くないか? そんなんだったら、日本でも小津なんかその典型なんかもしれないけれど、アメリカの家族意識ってすごく気になる。
 というのは、もうずいぶん前、ネットを始めたころに、わけがわからないままにどこかの、まさにホームページに繋がっていて、そこに一枚の家族の写真がアップされていた。それをどういうつもりだったのか、わざわざ保存したことがある。それからちょっと経って、HDを整理してるときにその画像が出てきて、まったくanonymousな人間の集まりというのも見ていて不思議な気がしたのを覚えている。もちろんその画像はもう手許には残ってない。
 アメリカの個人サイトを回ってみるとけっこう家族の写真がアップされている。もちろん日本でもアップされてるのはあるけれど、少なくともボクは自分の家族というふうに紹介などしたくもない。たまにちょこちょこ日記には出したりするけれど。
 もうひとつ、中学生や高校生がよく持ってるプリクラ帳、さもなければ筆箱などにびっしりとプリクラをアットランダムに貼り付けてある。あれって非常に過激というか、おもしろいんぢょなぁ。一枚一枚の写真の出来なんておかまいなしに、べたべたべたとべたに貼り付けてあるのって一種壮観なんだよ。
 というわけでヒマにあかせてやってみた。《Jones》で検索かけてみて出てきた家族の写真を手当たり次第に貼り付けてみた。なんで、《Jones》かというと、そら、Me and Mrs. Jonesですよ。この平和そうに見えるファミリーで、母ちゃん、つまりMrs. Jonesは不倫してんじゃないかと。
 


 


■2003/02/15 Sat■  きのうはバレンタインデー [長年日記]

 朝早く、いつもの時間にテレビが爆音を発している。隣で寝ているBに「起きろ」と揺すってテレビの音を小さくさせて、そのまままた寝る。
 つぎに目覚めれば11時過ぎ。いつの間にBが出ていったか、知らない。きのうの晩に、「あしたまた朝起こしてね」「あした、やすみ」とそのままジーパンはいたままでばたっと寝てしまった。そう、休みの日はうれしい。ゆっくり本を読みながらコーヒー飲む。とくにきょうはバレンタインデーにもらった手作りのクッキーやケーキをぼそぼそつまみながら。
 なんでもジャニーズ事務所とかには大量にバレンタインのチョコレートが送られてくるらしい。事務所の人間だけでは処理しきれない量らしくて、それでもめぼしい高級なのはきっちり確保するんだろうけど、ほとんどは施設などに送られてしまうという。ところが手作りのクッキーなどは、何をやかしてるかわからない、つまりでき上がったクッキーなど一度舐めたり、生地に唾液をまぜたりもしてるらしく、手作りのものはすべて棄てさられる。憐れ、乙女たちよ。ボクはちゃんと食べたげるからネ。来年もいっそう腕を磨いて美味しいのちょうだいよ(笑)
 唾液を混ぜるで思いだしたけど、山田詠美の『蝶々の纏足』だったか、アイスクリームに唾液を垂らしてぐちゅぐちゅと混ぜたのを「食べなさい」とさしだす話、あれはよかったなぁ。唾液というのはエロいのだよ。同じものであっても涎になると滑稽だけれど、とにかく唾液はエロい。正常位で女の子に大きく口を開かせて男が唾液を垂らす、そういうAVがあったけれど、その監督さんよくわかってらっしゃる。ボクもわざと舌で唾液を送り込むようにキスしてるときってありますです、ハイ。
 さて、やっと話が元に戻って、コーヒー飲みながら、きのう着いた荒木経惟の『センチメンタルな旅・冬の旅』をながめる。以前に図書館で借りてこれはきっと持っていたいと思った。自分のものにしてしみじみ見る。
 荒木の新婚旅行のときの写真をそのまま自家出版した『センチメンタルな旅』? これなんて高くて手に入らないヨ ? 、それに陽子さんが子宮肉腫で亡くなる前後の『冬の旅』をくっつけて一冊にしたのがこの『センチメンタルな旅・冬の旅』
もう我慢できません。私が慢性ゲリバラ中耳炎だからではありません。たまたまファッション写真が氾濫しているのにすぎないのですが、こうでてくる顔、でてくる裸、でてくる私生活、でてくる風景が嘘っぱちじゃ、我慢できません。
 と、扉に下手っくそな荒木自身の手で書かれた一文が。この一文は『センチメンタルな旅』のときのだけれど、それから30年ほど経っても嘘っぱちばかり、むしろ嘘っぱちが大手振って横行してる。さすがにセンシティブな荒木経惟ならずとも、ボクでさえ我慢できない。
 この『センチメンタルな旅・冬の旅』をあらてめて見ていると、きゅんきゅん伝わってくる。一枚、一枚を見てると、何、これ? プロの写真家が撮った写真なの?と思えるかもしれないけれど。ちょちょっと涙がうるうるしてしまうヨ。
 例えば、「病院への近道の階段をこぶしの花を抱きかかえてのぼった。」という写真。陽子さんが危篤状態になったと知らせを受けて病院に向かうときの一枚だけれど、ふつうそういう火急のときに暢気に写真を撮ってる場合でもなかろうとも思える。だけど、だけどね、そういうとき何かことばにありえないまでも表現したいという衝動が沸き上がってくる。それがたまたま荒木経惟が写真家だったから写真という形で残しておきたい、残さずにはいられない、これってむしろ人間の正常な行動なんだと思う。

 にゃー様と萬志郎の結婚パーティーの案内状が届いてた。バレンタインデーに合わせて送りつけてくるなんて奴ららしい。コーヒーを飲みながら「ご出席」の「ご」の字を消した。

 


荒木経惟
『冬の旅』より

 


■2003/02/11 Tue■  メイプルソープ [長年日記]

 遅ればせながら、先週メイプルソープを見に行ったことなどを、と、こう紋切り型に書き始めると、全然前に進まないのだった。
 メイプルソープがボクのアンテナに引っ掛かってきたのは、ありきたりなところでPatti Smith。Patti Smith"Radio Ethiopia" たぶん、1977年頃のことだから、一番へっぽこだった頃だね。結婚したてで、どうへっこむねんと思えるだろうけれど、結婚したらいい加減マトモな格好して、つまりケツが半分出るようなジーパン履かんと、スラックス(←をーきしょいきしょい(..;))履けだとか、靴にしたって、スニーカーのかかと踏んでつっかけてたらアカンだとか、ぎゃんぎゃんぎゃんぎゃんうるさいのがいたんだよ。あ〜、ほんとあの頃は一番へこんでたなぁ。そこからどう脱却したかは、いまはおいといて、だいたい話がまともに進んだためしがない。どこがメイプルソープやねん。
 世間はロックからパンクの時代に移りつつあって、Sex PistolsやらClashだったのに、どういうわけだか、まず最初に引っ掛かってきたのが、"Radio Ethiopia"だったというのも不思議だね。別に不思議でもないか。ジャケ買いですよ。をー、このジャケットカッコええやんかぁと、もちろん"London Calling"も、かっこいいんだけど、あ、そのときには"London Calling"はまだ出てなかったか。
 ところでこの"Radio Ethiopia"のジャケ写真はメイプルソープじゃなくて、Judy Linnなんだよね。かのメイプルソープのジャケの"Horses"も出てたのに、とにかくそのときは"Radio Ethiopia"のほうをジャケ買いしてしまったのだった。この"Radio Ethiopia"はかっこいいよぉ。ボクのロックのフェイバリット10に絶対入る。でも長いこと聞いてない。今もこれを書きながらかけようと探したんだけど、どこにあるかわからん(^_^ゞ ぐっちゃぐちゃに並んでしまってんだよ。
 というわけで、なんかようわかりませんが(笑)、Patti Smithからメイプルソープになって、でもボクの中でメイプルソープとはっきり意識されるのは、彼がエイズで死んでしまって、世間で騒がれるようになってから。あ、なんだ、Patti Smithのジャケ写してたんじゃないか、あ、Patti Smithの愛人だったんじゃないかと、遅れてますあぁ。"Radio Ethiopia"からきっちり追っかけとけよ。そしたらもっとメイプルソープ通になれてたのに(笑)
 というわけで、なんかようわかりませんが(笑)、メイプルソープがボクに入ってきたのは、年代もばらんばらん。"Flowers"や"Lisa Lyon"がごっちゃまぜで入ってきたわけ。正直なところ、ボクにしてみれば、"Lisa Lyon"の刺激的なのに比べれば"Flowers"の静かさというのはいまひとつピンと来なかったんだよ。はぁ、やっと本論。
 メイプルソープのプリントを見たのは、今回初めて。制作年代順に並べられていて、ボクにとって馴染んでいるメイプルソープがいきなりざざざっと並んでいる。4枚並べられた"JOE"にしばしふーっと息を大きく吐く。そこから"Lisa Lyon"になり、そして"Flowers"。なんで"Flowers"なのかとやっとわかったよ。平板な上に焼き付けられた映像ががつーんと浮き上がってくる。それはすごいすごい。写真集やネットで見ててもピンと来ないわけだ。一枚の葉っぱがある、その葉脈がくっきりと、そして葉がバックの漆黒から、どーんと出てくるのだ。それでいて、ある種の宗教画、それも東洋的な曼荼羅、仏画に通じる静かさ、月並みだけれど、エイズで自分の余生を知ってしまった人間の底から沸き上がってくる凄みに圧倒されてしまってたのでした。
 


Patti Smith
Radio Ethiopia

Lucy Ferry, 1986

 


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