街は変貌することで進化しているようだ。稀にだが、過去に撮影した場所にたどり着いてしまうことがある。しかし、そこにはいつも記録した頃の面影を微塵も感じさせない風景が現れてしまう。その瞬間、かつてその場所で感じた記憶は、ふうっと消えてしまうのだ。上書きされてしまった記憶は、この地を再び訪れることでは決して蘇ることはないだろう。